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蛯沢 勝三; 中村 英孝*; 神野 邦彦*; 伊東 守*
PSA95: Proc. of Probabilistic Safety Assessment Methodology and Applications, 2, p.715 - 720, 1995/00
著者等は、原子炉建屋の機能喪失確率を評価する方法を提案する。建屋や機器の損傷確率評価法としては、「SSMRP法」や「応答係数法」が既に開発されている。著者等の手法は基本的に応答係数法に基づくものの、我が国の耐震設計法を反映し得る形に各種改良されている。建屋や機器の損傷確率は、それらの応答が耐力を上回った時の条件付き確率として計算される。ケネデー等の手法は、評価の簡便性を損わないという観点から、応答を線形で評価し、応答の非線形性については耐力をその分見掛け上割り増すことで評価している。この割り増しは、ニューマークが提案している塑性エネルギ吸収係数を用いて表される。一方、著者等の手法は、簡便性を損わない範囲で応答を非線形として評価する。評価に当っては、建屋梁の復元力特性を用いて、応答の非線形性を表わし得る回帰式を求め、回帰式を構成する係数を用いて非線形性を評価する。著者等の手法はケネデー等の手法と同様に簡便ではあるが、精度が良いと考える。
高橋 由樹*; 松本 潔; 星名 博文*
PSA95: Proc. of Probabilistic Safety Assessment Methodology and Applications, 2, p.735 - 740, 1995/00
原研では、これまでモデルプラント地震時確率論的安全評価(PSA)の一環として、予備的な解析において炉心損傷頻度に大きな影響をもたらす機器として同定された碍子付き起動変圧器、非常用ディーゼル発電設備、継電気等の損傷評価を行ってきた。ここでは米国La Salle炉等のPSAで炉心損傷頻度に大きな影響を与えるとされた復水貯蔵タンク(CST)の地震時損傷確率評価を行った。過去の地震時損傷事例からCSTの機能喪失をもたらし得る損傷モードを選び出し、それぞれのモードに対して材料強度試験等から耐力評価を行った。有限要素法(FEM)により動的弾性・静的弾塑性応答解析を行い、地震時応答値、損傷位置等を求めた。塑性に伴うエネルギー吸収を考慮し、応答係数法により損傷確率を求めた。これらの解析の結果、隈底部と側板の損傷が支配的な損傷モードであると認められ、この2つのモードを考慮した損傷確率を求めた。この解析によって得られた損傷確率はモデルプラント地震PSAで使用される。
日高 昭秀; 杉本 純; 村松 健; 吉野 丈人*; 長嶋 利夫*
PSA95: Proc. of Probabilistic Safety Assessment Methodology and Applications, 1, p.241 - 246, 1995/00
原研では、配管信頼性実証試験(WIND計画)におけるFPエアロゾル挙動解析を原研が開発中のART及び米国NRCが開発中のVICTORIAコードを用いて実施している。両コードの解析能力を把握しARTコードの解析信頼性を向上させるため、同計画で予定されている実験及び加圧器サージライン内のCsI、CsOHの挙動に対して解析を行い、両コードの結果を比較した。その結果、2つのコードは全く独立に開発されたにもかかわらず、計算されたエアロゾルの沈着速度はほぼ一致した。また、両コードは配管内のFPガス及びエアロゾルの主要な挙動をモデル化していることを確認した。しかしながら、FPの化学形やエアロゾル質量分布に関する扱いが異なるために配管への沈着量に差が生じ、結果としてソースタームに影響することが明らかになった。今後、両コードの解析モデルの妥当性をWIND実験データ等を用いて検証する予定である。
村松 健; 日高 昭秀; 石川 淳; I.S.Yeo*; J.Kong*
PSA95: Proc. of Probabilistic Safety Assessment Methodology and Applications, 1, p.216 - 221, 1995/00
原研では、独自に開発した総合的シビアアクシデント解析コードTHALES-2を用いて、種々のアクシデントマネージメント(AM)策の有効性を検討している。本論文では、AMに関する解析を目的とするTHALES-2の改良の現状と具体的な応用例を報告する。このうち、コードの改良では、BWRで重要となる圧力抑制プールでのプールスクラビング,PWRで重要となる炉心露出後の一次系内の自然循環や蒸気発生器からの伝熱、一次系内での放射性物質移行、スプレー熱伝達等に関わるモデルの改良を行っている。応用例としては、国内の多数のBWRで予定されている自動減圧系(ADS)の作動論理の改良の効果を解析した例を紹介する。この例により、シビアアクシデント時の物理現象と工学的設備の相互影響を考慮しつつ事故の進展やソースタームを予測できる同コードがAM策の有効性の検討に有用であることが示された。
田辺 文也
PSA95: Proc. of Probabilistic Safety Assessment Methodology and Applications, 1, p.299 - 304, 1995/00
原研の人的因子研究室は1989年4月に発足して、それ以来、原子炉運転員の認知行動に関する知見を深めることに重点を置きつつ研究が進められてきた。原子炉異常時の運転員の認知行動の知見を得るために原子炉シミュレータを用いた実験的研究、実際の事故事例における人間のかかわりの研究を進めた。それらの基盤の上に、マンマシンシステムを評価するための方法論の開発と、評価用ツールとしての人間機械系動特性シミュレーションシステム(JACOS)の開発を行った。またPSAにおける重要なタスクである人間信頼性解析を支援するためのソフトウェアシステムを作成した。さらに1994年度から新たに、原子炉施設における知的活動を支援する方策に関する研究を開始した。ここでは主要な研究成果を紹介する。
桜井 直人; 小堀 勝; 田口 理一郎
Proceedings of Internatilnal Conference on Probabilistic Safety Assessment methodology and applications (PSA'95), 1, 222 Pages, 1995/00
「ふげん」は、運転開始以来16年間順調に運転してきた。「ふげん」のアクシデントマネジメントの一つとして、設計基準事象を越える事象が発生した場合でも、事象の進展防止及び事象緩和を目的とした徴候ベースの事故時操作手順書(EOP)の開発を行っている。本手順書の作成にあたり、操作の妥当性を確認するためにプラント応答解析を実施した。ATR型炉である「ふげん」では、燃料集合体は圧力管の中に装荷され、その外側に減速材である摂氏約70度の重水を隔てるカランドリア管が存在し、燃料が高温になった場合には、重水への伝熱による冷却が期待される。従って、今回のプラント応答解析は、重水系による冷却効果を取り入れて実施した。プラント応答解析を行う前に、解析条件コード、解析条件、及び解析用ベースデータの整備を実施した。(1)解析条件等の整備プラント応答解析をするために、解析条件、解析コード、及び解析用ベースデータを整備
素都 益武; 井口 幸弘; 磯村 和利
PSA '95, 12, 1049 Pages,
「ふげん」は、運開以来16年間順調に運転してきた。「ふげん」の保守については、過去の経験や保守管理システム(MMS)に蓄積してきたデータを活用している。MMSは、故障データ、保守作業、予備品管理等のデータを蓄積している。この目的は、保守管理業務の省力化と信頼性向上及びATR開発に有効なデータを蓄積、提供することにある。MMSは作業・故障管理、設備台帳管理などいくつかのサブシステムからなる。作業・故障管理システムは、日々の保守活動のデータを収集している。運転員によって故障データが入力され、計算機に登録される。また、保守員が保守作業を行った際にも計算機にデータが入力される。特に故障データは、機器番号、発生時間、修理時間、プラント状態、故障モード及び原因、補修方法などのデータを登録している。この故障データは、統計システムによって分析され、日々の保守に反映されている。
中井 良大
PSA'95, ,
高速炉プラントの地震PSA評価において耐震性と関連したシステム重要度を評価し、地震時の系統別安全裕度の特性を明らかにした。系統・機器及び構造物の損傷度パラメータ(地震発生時の損傷確率を決定するパラメータ)に関して重要度指標を定義し、それらの系統的な重要度を定量評価した。その結果、地震時の高速炉の安全確保の特性として自然循環による崩壊熱除去能力を有するプラントの優位性が示されるとともに耐震性が高いランクとして分類されるべき系統・機器として原子炉冷却材バウンダリ、原子炉停止系制御棒、崩壊熱除去系冷却材流路等が示された。また、地震リスクに対する裕度配分が適切に行われており、特定の系統・機器が支配的因子に成っていないことが確認された。
日置 一雅
PSA'95, ,
確率論的安全評価において、事故シーケンスの発生頻度を求めるために最も広く用いられている手法として、イベントツリー/フォールトツリー手法がある。しかし、この手法では運転現場において実際に運転員が対時している事象移行を動的に取り扱うことができない。そこで、信頼度解析手法の高度化の一貫として事象移行を動的に解析する手法を開発した。本手法の特徴はプラントパラメータに依存する運転員過誤率を定量化できること、修復操作の対象として起因事象で機能喪失した系統も考慮できることなどである。